江南春

江南春

江南の春は、杜牧によってつくられたものです。

この江南の春を通訳してみることにしましょう。
春は、この江南の広々とした土地に満ちてウグイスが鳴き、草木の緑が赤い花に照り映えていてとても美しいものとなっています。水辺の村や山沿いの村には、酒屋の看板の旗が風になびいています。思えば昔、この辺りには南朝が都を置いていたところで、当時は４８０もの寺があり仏教が盛んでありました。今もその名残を示しているかのように、多くの堂塔といったものが霧雨の中に煙っているのです。

仏教が盛んであった当時であれば、さぞ賑わいを見せていたのではないでしょうか。
お寺の数といったものも４８０だなんて、とても多いものですよね。
それだけのお寺があれば人の数もとても多いものになっていたはずです。

そんな昔の頃から考えてみると、今この土地は寂しく感じてしまう人もいるのかもしれませんが、美しい自然が広がっている光景には誰もが癒されることでしょう。

昔と今では、時代も人も景色といったものも大分変ってしまっているものではありますが、基となっているものは何も変わらないのではないでしょうか。
そんな大切なものをいつまでも見続けていきたいものですね。