琵琶歌

琵琶歌

薩摩琵琶としても呼ばれている琵琶歌は、薩摩藩の民族地方音楽の一つとしてはじまったものとなっているのです。
他の流派に用いられている琵琶歌とは異なり、薩摩琵琶の琵琶歌では戦記合戦物の楽曲が多いということで武士階級の者たちにとても愛好されたというのです。
勇壮な演奏と歌唱方法で表現されている薩摩琵琶の琵琶歌は、江戸時代になるとともに武士だけではなく薩摩の町民にも親しまれるようになっていったというのです。

江戸時代が過ぎ、明治時代になり薩摩藩士が活躍するとともに東京においても薩摩琵琶が流行るようになっていきました。軍国主義的なテーマを持たれている新しい楽曲といったものも作られるようになっていったのです。
昭和になって戦後の間、しばらくは軍国主義的な薩摩琵琶の楽曲が公の場においても演奏されるようなことはなかったのですが、近年では再び演奏されるようになってきたのです。

薩摩琵琶として代表的なものをあげていくと、「吹雪の敵」「八甲田山」をあげることができるのではないでしょうか。

琵琶歌というものは、メディアがあまり発達していなかった当時、世情を庶民に伝えていくための大切な情報発信源の一つでもあったといわれているのです。

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