リズム

リズム

詩吟には、特別決められている拍子のようなリズムといったものがありません。
それでも、邦楽の世界においては間拍子といって「間」というものがリズムと考えられているようなのです。
そう考えてみると、詩吟は音楽としての三要素でもある旋律（メロディー）と拍子（リズム）と和声（コード）を兼ね備えているものとなっているのです。詩吟は、全てを兼ねてつくられ詠われているものなので音楽の世界のスペシャリストとも言えるのではないでしょうか。

詩吟としての特徴ともいわれているところですが、いわゆる歌というものは言葉（音節）を音階に乗せることで表現していますが詩吟のなかでは詩（熟語）を読み下していった後に余韻を引いてあらわしていくものとなっているのです。

この余韻といったものの音程がしっかりとしていなければ詩吟をしっかりと詠みあらわすことはできません。そのためには、呼吸法や発声法を多くこなしていかなければならないのです。
詩吟の詩一つ一つの言葉を明瞭にしていくことも大切になってきますが、余韻はなるべく美声としてあらわすほうが良いとされています。

音楽のなかの世界でいえば、良い意味で他の音楽には持つことのできない特異な音楽の世界とでもいい表わすことができるのではないでしょうか。