山中の月

山中の月

山中の月は、真山民(しんさんみん)によってつくられた作品となっています。
この真山民は、南宋の詩人の一人です。その人生というものは、世の逃れてきた人物で人に知られることをきらっていたというのです。現世から離れ、山中にて生活を送っていた人物だったのです。

この山中の月の意味を簡単にとらえてみましょう。
私は山中にかかっている月、特に木のまばらな林を照らしている月を最も愛している者です。この静かに隠棲生活をしている私を憐れむかのように月の光は私の着物の襟辺りを照らしてくれている。私の心はもともと月のように無欲で清らかなものだ。あの清々しい月もまた私の心と同じなのだ。私の心と月とが互いに照らし合っていくこの素晴らしくも美しい夜をいつまでも尋ね合っていくのです。


山中を照らしている月を詠みながら自分の心を見つめている詩になっているのではないでしょうか。月を詠んでいる詩としては傑作ともいわれている作品でしょう。
月を愛している自分の心を詠いながら、月と自分の心とを尋ね合いまた照らし合いながら静かな夜を過ごしている自分を詠っているという意味を深めていけばいくほどにとても心穏やかになることができるような詩となっていますね。

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