不識庵

不識庵

不識庵（ふしきあん）とは、越後の上杉謙信の法号をあらわしているのです。

川中島の戦いにおける上杉謙信と武田信玄との戦いについて詠われたものを「不識庵（ふしきあん）機山（きざん）を撃つのに図に題す」といい頼山陽によってつくられたものになっているのです。


不識庵で詠われているのは、上杉の軍はひっそりと静かに物音立てないようにして夜の間に川中島にいる敵陣である武田軍へと攻めいったのです。それでも上杉の軍は武田を討ち取ることができずに残念な戦法となってしまったのです。長い間、上杉は自らの持つ剣を研いで強敵である武田を討とうとした戦法をとったのですが結局は取り逃がしてしまう結果となってしまって上杉としては無念の終戦となってしまった…という上杉の思いに同情をさそうようなものとなっているのです。

長いもの間、強敵を討ちとるために考えていた戦法だったものの実際に戦をおこなってみたとしても思い通りにはいかなかったという残念な詞ともなっているようです。


行動一つ一つの予定をしっかり立てていたとしても実際その場において何が起こるかわからないというものが物事というものです。思い通りの結果にならなくても残念に思うか、しっかりと今までやってきたことを誇りに思うかは人それぞれの考え方によりますね。