流派

流派

詩吟にも流派が存在しています。

そもそも流派というものは、日本芸術や武術といった分野において、ひとつの技術を継承していく集団のことをいいます。
そのために、流派のなかでは師弟関係というものが築かれており、同じ流派を継ぐためには師弟関係のなかで継承されていくようになりますが、ほんのまれに他の流派の技術に心惹かれた人が他の流派の門を叩いて弟子入りに来るということもあるようです。

当時、他の技術を学ぶために門を叩いてまで弟子入りをするというのは特異まれなことであり、一昔前の時代であれば複数の技術を学ぼうとするのは信じられないことだったようです。

それが詩吟にもあるのです。
詩吟のなかでも師弟関係をつくり、弟子が複数いるのであれば最終的に技術を伝えていくことになるのは師が認めた弟子一人だけという形になっているようですが、最近の詩吟の流派のなかでは師弟関係になると弟子となった者たちには全ての技術を継承していくようになっているようです。

それは、今の時代において詩吟を愛好している人が減ってきている理由もあるかもしれませんが、一人でも多くの人に詩吟の楽しさ面白さといったものを伝えていきたいという思いもあるのでしょう。